分福茶釜

制作年月日:2006年8月
サイズ:S4号
材料:雲肌麻紙・顔料・膠・箔
個人蔵

 群馬県の茂林寺というお寺にある茶釜が元になり、日本では多くの人に知られている昔話「ぶんぶくちゃがま」をモチーフにしています。
 このお話は、地方や世代によって細かい部分に色々な差がある様ですが、それは同時に、狸が古くから人の生活圏に多く登場するいきものであり、人々は様々なイメージ(妖しさの部分やコミカルな部分等)を彼らに抱いてきた事のあらわれでもあります。
 自在鉤(じざいかぎ)の止め木の鯉と目があって、思わず目をそらしてしまっていますけれども、この狸は、たった今釜から出てきたのか、、それともこれから飛び込むのでしょうか・・。