Wool

(C) KEN SHIOZAKI

制作年:2000年11月
サイズ:F10号(530×455mm)
材料:雲肌麻紙・顔料・膠・箔

 とある動物園の「子供ふれあい広場」の中で見かけた弱々しい感じの子羊をモチーフにしました。
人と「ふれあう」訳ですから、子羊に至るまで、雄は危険防止の為に皆、角を落とされていました。切られたばかりだと角の根本が赤い断面をさらしていて生々しい事この上ありませんでした。
「人と自然の共存」そんな聞こえだけのいい言葉が至るところで何の躊躇もなく使われる現代にあって、本当の「人と自然の共存」というものはどういう状態なのだろうか?果たして有り得るのだろうか?という疑問を、角を落とされた子羊を繊維の規格を表すマークの中に配置する事で多少なりとも表現できないものだろうか、と思いながら描いた作品です。